冠頭言

 

若い頃は遠方の高い山や有名な山に登りたがりました。

年月を経た今は近場にこんなにいい山域があったのに気づき、日帰りで近くの一山域に集中して登っています。

おかげで何年も春夏秋冬毎週毎週同じ山に登っていても
微妙に変化する木々や草花や野生動物など自然の変化に
毎週違った新たな感動が得られるようになりました。

こんな近場でこんなに多くの自然が残っているのかとも感激しています。

山頂へ歩くだけでは山は面白くない。その道のりでじっくり楽しめたらもっと面白い。
さらにそこで暮らす山里の人々の生活を少しでも垣間見たら更に山が面白くなる。
ますます深く山中へ入り込みました。

高い交通費と時間を掛けて登った過去の遠方の登山とは違う自分自身の山にようやく辿り着きました。
しかし近場の通い慣れた山でも山の深みはとてもとても深そうだとしか言えません。

まだまだ 虚心坦懐に山の深みを追い求めていくことになりそうです。